板東浩二 氏 (株)NTTぷらら


マーケットの拡大・構築が可能な場所に
新たな映像サービスを提供していく
5G時代に向けて、着手していることがあれば教えてください。

板東:新しい映像制作に挑戦したいのですが、当社には映像制作に長けた人材がいないので、映像制作会社やアニメ、スポーツ、AIなど、多方面の企業やプロジェクトに資本参加しています。異業種とプロジェクトチームを作って、合同で映像を制作する。その中で人材育成もできたらよいですね。この先1年くらいかけて、体制と仕組みづくりを進めたいと思っています。

19年7月からNTTドコモ傘下になるとの発表がありました。今後の事業展開はどのように変化していくでしょうか。

板東:ビジネスに対する考え方、取り組み方はあまり変わらないと思います。これまで通り、NTTグループにおいて、映像の調達・制作、プラットフォームの構築・運用は、ノウハウを持っている当社に集まります。ドコモ傘下になることの一番のメリットは、膨大なユーザー基盤と強力な販売チャネル(ドコモショップ)にアプローチできること。ドコモのスマホユーザーを含め、5G時代を目前に控え、拡大していくマーケットの構築が可能な場所に、これまでにない新しい映像サービス等を提供してまいります。NTTドコモグループとなることで、新たな市場を創造し、映像市場を拡大していきたいと考えています。

次世代の方々に期待することがあれば、お聞かせください。

板東:令和元年を迎え、若い人たちには大いにチャレンジしてほしいです。自分の会社を立ち上げるもよし。自身の責任で何かしようという意気込みを持った人が大勢出て来れば、日本も活性化するでしょう。リスクを取った分だけ人は成長します。当社では、新しいことにチャレンジして、うまくいかなくてもそれを失敗とは言いません。皆がやってきたことを真似てうまくいかないなら失敗ですが、チャレンジして成果が得られなくても、貴重な学習をしたことになります。当社の社員も含め、これからに期待しています。

photo by 越間有紀子


PROFILE 板東浩二 BANDO KOJI
1953年生まれ。1977年、日本電信電話公社(現NTT)に入社。NTTでは電話交換機の設計・導入・保守ならびにネットワークの構築に従事。九州支社ISDN推進室長、マルチメディアビジネス開発部担当部長などを歴任し、1998年7月に(株)NTTぷらら 代表取締役社長(現任)。