Grass Valley

オールIPでのシステム構築からクラウドベースの運用までを提案

グラスバレー(GV)は4月末にバーチャルNABライブ配信「Innovate 2020」を開催。ここでは、同ライブ配信で披露された新製品&ソリューションを、GVの日本法人 グラスバレー(株)(兵庫・神戸市、竹内克志代表取締役)営業部セールスダイレクターの三輪信昭氏に同ライブにて新製品とソリューションを紹介いただいた。


■ 統合型設定・管理・監視システム「GV Orbit」&システムカメラ「LDX 100」

GVは、Video over IPでの相互互換性実現を目指す任意団体「AIMS」設立主要会社として、2015年から放送システムのIP化を推進し、標準規格「SMPTE 2110」を完成。放送業界のIP化をリードしてきたGVが、まず紹介したのが「GV Orbit」。 放送システムのI P化には、ルーティングスイッチャー等のIP機器と、そのシステム構築ができる専門技術者が必要で、これが放送のIP対応の障壁となっていたという。「GV Orbit」はこの課題をクリア。 「GV Orbit」は中継・放送システムに接続されたIP対応機器を自動認識し、コントロールすることが可能で、IPの専門資格がなくとも簡単にシステムが組める。「急遽、カメラやスイッチャーを追加したい場合も機材をIPネットワークに接続するだけで、GV Orbitが自動認識し、機材コントロールが可能」とのこと。簡便で使い勝手の良さから「GV Orbit」はすでに米国では採用が進んでいるという。 新製品「LDX 100」は、SMPTE2110やAMWAを標準サポートするシステムカメラ。これまでの「LDX」シリーズは、カメラの出力映像をI P化するボックスが必要だったが、「LDX100」は映像出力SFPモジュールスロットを搭載し、直接光ファイバーケーブルと接続してIP出力が可能だ。SFPモジュールは、使用しているIPスイッチに合わせて選択できる。これにより最大100Gb/sでの出力を実現し、4K 3倍速ハイスピードカメラとしても利用できる。 「LDX」シリーズはライセンス制。HDをメインで使用していた場合も4K中継したい期間だけ4Kライセンスを取得すれば、アプリケーションベースでアップグレードが可能だ。「LD 100」もライセンスを取得するだけで、ハイスピードカメラをはじめ、さまざまな機能のアップグレードが行える。夏頃にリリース予定だ。

新型システムカメラ「LDX 100」
新型システムカメラ「LDX 100」
■ 新型スイッチャー「GV K-Frame XP」&完全クラウドベースの放送システム「GV AMMP」

新機種「GV K-Frame XP」は、ラック1本分のサイズだった現行のスイッチャー「GV K-Frame X」を1/3までコンパクト化したモデル。「GV K-FrameX」の入出力は4K IPだが、処理はHDを4系統に分けて行われていた。これを「XP」では中身まですべて4Kのまま処理するものに進化。これにより大きさも従来比1/3を実現した。 入力は4Kで80系統、出力は4K40系統ある。このため、複数スタジオを「XP」一台でカバーできる。「スタジオサブにスイッチャーパネルだけ設置し、スタジオサブAで20個、Bで30個、残りを3つ目で使用するという形も可能」で、省スペース化とコスト削減が図れる。こちらは9月以降にリリース予定。 最後が完全クラウドベースでの放送システム構築が可能なアプリケーション「GV AMPP」。クラウド上に従来のスイッチャーやレコーダー、クリップ再生プレイヤー、マルチビューワー、グラフィック等の機能をアプリケーションとして搭載。現場の放送機材は、カメラのみ。あとは全てPCベースでの操作となる、まさに次世代の放送システム。また、「GV AMPP」に対応する他社製品をマーケットプレイスで追加可能な「GV Media Universe」も発表。これにより、他社製品を使用しつつ、映像、音声、グラフィックも全てがクラウド上でひ とつのシステムとして利用可能になる。AWS、Azure、Googleクラウドなど、自社で利用しているクラウドサービスで使用できるという。 「GV AMPP」は当初夏ごろリリース予定だったが、米国と韓国でeスポーツを放送するブリザード社からコロナ禍もあり即使用したいとの要望に応え、3月末から使用されているとのこと。米国では秋までに複数社が採用予定になっているという。次のフェーズとしては、現在のPC操作だけでなく、スイッチャーなどは操作パネルで利用できる機能を計画しているとのことだ。

完全クラウドベースの放送システム「GV AMMP」画面イメージ
完全クラウドベースの放送システム「GV AMMP」画面イメージ

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