(株)インターテック

(株)インターテック(東京・中央区、齋藤武文代表取締役)は、地域情報を提供するケーブルテレビ局を支援するシステムを提供。同社の主力製品、情報カメラユニット「LCT-1000」と緊急文字情報システム「SPR-2000」は多くのケーブル局で採用されている。ここでは、両システムの特長を採用局の地域情報への取り組みと共に紹介する。

情報カメラは生活必需品

新潟県長岡市、三条市、見附市、小千谷市、燕市、柏崎市をサービスエリアとするケーブルテレビ局、(株)エヌ・シィ・ティ(NCT)。2004年10月23日に発生した新潟県中越地震の体験、降雪、そして信濃川をはじめとした河川等による水害から、同エリアの人たちは、自然災害への危機意識が高い。NCTも住民のニーズに応えるため、自社で設置した50台以上の情報カメラとインターテックの情報カメラユニット「LCT-1000」を用いての情報提供に注力している。

東條真一氏
東條真一氏
(株)エヌ・シィ・ティ 地域情報部 課長
松山敬介氏
松山敬介氏
(株)ティーブイエスネクスト(TVSnext)BCS営業本部
59カ所の映像を放送

2004年10月新潟県中越地震の際、NCTは長岡市で行われた緊急対策本部会議の模様を緊急生中継した。これまで緊急対策本部会議の模様が生中継されたことはなく、このNCTの取り組みが全国初となった。災害時に備え、そのNCTが近年注力しているのが情報カメラだ。サービスエリアが広範囲なこともあり、10年前から情報カメラの設置を開始し、現在道路59カ所からの情報カメラ映像を加入者に届けている。また、28カ所の市や国土交通省保有の河川監視カメラ映像も活用している。NCTでは、コミュニティチャンネルのサブチャンネル「NCT123」を「道路情報チャンネル」とし、2 4 時間放送。河川映像は第2コミチャン「NCT12 ライブチャンネル」の朝帯に放送している。なお、道路の映像は、NCTのホームページで静止画を、自社アプリ「NCTコネクト」でリアルタイム配信している。「降雪による影響を受けるため、情報カメラによるリアルな交通情報は生活必需品。日頃から渋滞状況や荒天時の路面状況の確認に活用いただいています。いろいろな車が通るので、楽しんで見ているお子さんもいらっしゃるようです」と話す。

防災専門チャンネル開設も

NCTは、情報カメラの増強を毎年進めつつ、HDへの高画質化を行い、情報強化を図った。なお、自社の情報カメラは凍結防止用のヒーター付きのハウジングを設置するなど、雪国対策をとっている。2017年11月、NCTはHD化の際に情報カメラ送出システムの見直しを図り、複数の製品を比較した結果、インターテックの「LCT-1000」の採用を決めた。東條氏は「情報カメラの設置台数が多く、毎年増設しているため、その拡張に柔軟に対応できること、設定や操作が簡単であったことが大きな理由」と採用理由を説明する。2020年には2台目の「LCT-1000」を導入し2ch送出の運用を開始した。今回のシステム構築を手掛けた(株)ティーブイエスネクスト(TVSnext)BCS営業本部の松山敬介氏は「普段のPC操作と同じ感覚で設定や操作を行うというGUIの発想が他社とは全く異なり、シンプルでとても使いやすいシステム。カメラ登録も無制限で、異なるネットワークからの映像入力にもポート増設で対応可能で、複雑な構築条件に柔軟に適応できた」と語る。また、タブ送出機能を有し、JPG格納フォルダーを設定すると、フォルダー内のJPGや動画が送出でき、広告表示にも活用できる。時間設定により、夜間時、暗くて様子が分からない映像のスキップも可能だ。「LCT-1000」は操作と機能の良さに加え、テンプレートソフトを使えば自由にデザインでき、画面デザインにも長けている。NCTではこのメリットを使い、「道路情報チャンネル」は、4分割画面にし、3カ所の映像と地図を画面上に一緒に表示し、映像の場所が一目で分かる工夫をしている。「道路情報チャンネルでは、カメラ映像を20秒単位で切り替わるように設定し、さまざまな場所が確認できるようにもしており、便利だと喜ばれています。また、河川監視カメラの映像は、台風や集中豪雨の際には、『NCT12』を河川情報カメラに切り替えて放送します。河川管理事務所の水位情報も併せて放送し、一目で危険度が分かるようにしているほか、緊急時には第1コミチャンにテロップを流し、『NCT12』への誘導も行います。HPやスマートフォンでも発信していますが、テレビが一番伝わります。特に年配の方には非常に大切」と、東條氏は語る。東條氏は「現在、災害・防災専用チャンネルの開設も検討しています。緊急時に大切なのは、生きた情報を24時間タイムリーにどんどんと提供し続けること。専用チャンネルでは情報カメラの映像を活用するとともに、行政からの情報などをお届けできればと考えています。インターテックとTVSnextは、小さなことにも即対応いただけ助かります。これからも心強いパートナーとして期待しています」と語る。

河川カメラ映像画面。映像だけでなく画像も表示可能
河川カメラ映像画面。映像だけでなく画像も表示可能
道路情報は日ごろから親しまれている
道路情報は日ごろから親しまれている
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