No.215 疫病からイノベーションを起こすマインドについて

2020年4月号掲載

どんな覚悟が必要なのか

新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的な猛威を奮っている。ここでは、ビジネス的な視点で考えてみたい。
14世紀の黒死病(ペスト)では、全世界4億5,000万人の人口が1億人減るほどの大被害だった。それを乗り越えて生まれたのがルネッサンス(再生・復活の意味)という文化革命だった。それまで中心となっていた占星術や魔術などから科学的な見地が次々とでてきた。
さて、今回の新型コロナウイルスによって 我々はどのような覚悟が必要なのだろうか?
多くのイベントやライブが中止になり、企業はリモートワークを余儀なくされている。しかし、考えてみて欲しい。3.11(東日本大震災)や9.11(アメリカ同時多発テロ事件)、あるいは第二次世界大戦後に、すべてを失った人とそこから新しいことを起こして大成功した人がいる。要するに考え方の問題なのである。

生きていくことに必要なものはすべてがビジネスチャンス

わたしはブランドコンサルタントとして、いろいろな業種の企業のアドバイザーをやっている。お菓子屋さんに家具屋さんにラジオ局、IT企業などさまざまだ。
お菓子屋さんでみれば、冷凍商品の宅配、健康志向の冷凍食品の開発など拡大の余地がある。ブランド家具屋は、VRを活用したeコマースの可能性を探る良い機会にすべきである。マスメディアはいずれも好調である。インハウス(家の中)ビジネスは大きな成長余地がある。現に、人気のなかったテレビのセットインユース(テレビの前に居る人たちの割合)が増えている。電子コミック、スマホアプリゲームなどは軒並み好調だ。
人手が減っている飲食業界でもこの機会にUber eatsなどを試してみるのもいい。生きていくことに必要なことは、すべてビジネスチャンスなのだ。
もちろん、世界全体は大きな景気後退を迫られる。ウォール街の株が大きく下がる中、ドルの信任は上がっている。ここはアメリカ株を慎重に買い増すタイミングかもしれない。もし、タンス預金があれば、元手が100万円でも大きく稼げるチャンスだ。今回のウイルスの治療薬を開発している下記の3企業はどれも高値がついている。

・富士フイルム富山化学の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(ファビピラビル)
・米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」(*ここは大ヒット商品となったC型肝炎治療薬を開発した企業)
・米アッヴィの抗HIV薬「カレトラ」(一般名・ロピナビル/リトナビル)

イベントやライブの中止は、5Gによる配信の可能性を伸ばす。リモートワークは、無駄な通勤と会議を減らし、ついでに無能な中間管理職の存在を浮き彫りにしてくれるかもしれない。学校閉鎖によるeエデュケーションは、新しい知識欲を満たす可能性に満ちている。
今回の疫病はゲノム編集やA Iの発展に寄与するはずだ。そして、科学者のネットワーク拡大(関連論文のオープンソース化)にも貢献している。今回の新型コロナウイルスは、社会的な損失と同時に大きなイノベーションが起こせる機会だと考えれば、家での過ごし方も変わってくると思う。


福田 淳 FUKUDA ATSUSHI
ブランド・コンサルタント
http://tabloid-007.com @fukudadesuga

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